今日は胸がいっぱいです。
記憶継承プロジェクト「不滅の絆」の中で進めてきた書籍が、
いよいよ形になり、世に出せるところまで来ました。
音楽でも、映像でもなく、
「言葉」として残せること。
これがこんなにも重みのあることだとは思っていませんでした。
祖父のことを思い出します。
航空母艦「瑞鶴」に乗っていた祖父は、
戦争のことを孫の僕にはほとんど語らない人でした。
けれど、沈黙の中に確かにあった「時間」がありました。
笑っていた日々も、働いていた日々も、
生きていたという事実だけは、消えない。
祖父は、当時の航空部隊指揮の中枢に関わっていた方々のもとで任務に就いていたと聞き、
その時代を調べていく中で、
壮絶な世界の中で重要な役割を引き受けながら生きていたのだと感じ、深い想いが込み上げました。
瑞鶴は、最後の出撃に際し、いわゆる「残光の化粧」を施してレイテ沖海戦へ向かったと伝えられています。
祖父はどんな想いと覚悟を胸に、その戦場へ向かっていたのだろう。
そのことを考えるだけで、涙が込み上げてきます。
その感覚を、
「確かに生きていた」という感覚を、
静かに未来へ手渡したい。
その気持ちだけで、この本を書きました。
売れるとか売れないとか、商業的な話ではなく、
大事なのは“形として残せた”ということ。
そして、読んだ人の人生のどこかが静かに動くことだと思っています。
本を書いている間、戦争という出来事の重さを改めて考え続けました。
そこには言葉にならない壮絶さがあり、
戦場を生き抜いた人たちの存在の重みを思うと、胸が詰まる瞬間もありました。
祖父が壮絶な戦場から生きて帰っていなければ、
当然、僕という存在はここにいませんでした。
音楽は空気の中に消えていく。
映像もいつか流れていく。
けれど、本は、
誰かの棚に置かれ、
誰かの手に渡り、
何十年後かに開かれるかもしれない。
それが嬉しいんです。


