2026年のテーマは、「記録」にする。
ここで言う記録とは、
チャートの順位でも、再生数でも、数字の話ではない。
もっと静かで、もっと個人的で、
それでいて確かなものだ。
人は、過去から現在へと、
多くのものを受け継ぎながら生きている。
言葉。
思想。
習慣。
風景。
祈り。
それらの多くは、形を持たない。
そして、形あるものも、いずれは必ず消える。
建物は壊れ、
写真は色褪せ、
名前さえも忘れられていく。
それでも「これは確かに、ここに在った」
そう言える何かは、確かに残る。
誰かの記憶の中に。
語られた言葉の奥に。
一度だけ聴かれた音の余韻の中に。
2026年は、
そうした「消えていく前提のもの」を、
丁寧に記録していく一年にしたいと思っている。
大きな声で主張するためではない。
評価を求めるためでもない。
ただ、過去から受け継いできたものを、
現在という地点で受け取り、
次の誰かへ静かに手渡すために。
音楽も、文章も、行動も、
そのための「記録」だ。
残そうとして残るものではなく、
誠実に向き合った結果として、
あとから振り返ったときに
「確かに、ここに在った」と言えるもの。
それだけでいい。
2026年は、
前へ進む年であると同時に、
足元を見つめ、
静かに刻んでいく一年になる。
消えることを恐れず、
消えないものを信じて。
それが、今年のテーマだ。

